2025年12月、一人の男性とマッチングしました。
53歳になった今の私は、相変わらず「慎重派」で「臆病」です。
これまで「いいね」をいただいても、どこか身構えてしまい、なかなかマッチングには至りませんでした。
特に、一回り以上年上の方からのアプローチには抵抗を感じることも多く、余計に足踏みをしていたのです。
そんな中で出会ったHさんは、私とほぼ同年代の、都内勤務の方でした。
53歳の私が「いいね」を返した、たった一つの理由

「自称・若見え」にはない、謙虚な魅力
私がHさんに「いいね」を返したのには、明確な理由がありました。
最近のマッチングアプリでよく見かける「よく優しいと言われます」「若く見られます」といった、自分を良く見せようとするテンプレートな言葉。私はそれらに、どうしても「うんざり」していたのです。
けれど、Hさんは違いました。
相手への「こんな方が良いです」といった要望や注文などは一切なく、
「仕事柄、荒っぽく見えがちですが、実はめったなことでは怒りません」
「日々笑顔でいられたら最高だと考えます」
という、等身大の言葉。
自信家が苦手な私にとって、その少し控えめすぎるくらいの姿勢が、何よりの安心感に繋がったのです。
1ヶ月のメッセージで見えた、優しさと「少しの退屈」

メッセージで見えた「小さな違和感」
マッチングしてから約1ヶ月。 私たちはアプリ内で、毎日丁寧にメッセージを交わしました。
Hさんは必ず「〇〇さんはどうですか?」と、私が返信しやすいように文章を締めてくれます。
けれど、やり取りを続けるうちに、少しずつ「もやもや」も溜まり始めました。
話題がなかなか広がらず、会話をリードすることに少しずつ疲れを感じてしまったのです。
私は、パートナーには「信頼」だけでなく「尊敬」も求めてしまいます。
「知らないことが多すぎるのでは…。」という不安が、私の心に小さな影を落とし始めました。
初対面で見えた、不器用すぎる「おもてなし」

甘い香りと、止まらない彼のお喋り
14時に待ち合わせをして、予約してくれていたお店へ。
Hさんも甘いものが好きだそうで、一緒にスイーツを楽しみました。
運ばれてきたスイーツを前に、彼は終始穏やかで、写真通りの優しい笑顔。 ただ、驚いたのは彼のお喋りの多さでした。
仕事のこと、これまでのこと…。沈黙を作らないようにという彼なりの配慮だったのかもしれないけれど、私はずっと相槌を打つばかり。
「優しい人だな」と思う反面、正直に言えば、少しだけ退屈さを感じてしまっている自分もいました。
尊敬できる「知的なキャッチボール」を期待していた私にとって、それは少し意外な時間だったのです。
初対面で驚いた、不器用すぎる「おもてなし」
驚いたのは、お店を出る時でした。
「実は、事前に下見に来たんですよ。お待たせするわけにはいかないですから。」 そう言って、その時にもらっていたというお店のサービス券をそっと手渡してくれたのです。
わざわざ足を運んで、段取りを整えてくれていた。 その一生懸命さに、私は申し訳なさと、これまで感じたことのない「大切にされている感」に、少し戸惑いながらも心が温まりました。
「知らない」ことの裏側にあった、過酷な過去
それでも、私の「もやもや」は消えませんでした。
Hさんは有名なチェーン店もあまり知らず、お会計も現金派。 新NISAや将来の資産形成の話など、大人の教養として語り合いたいことも、彼には通じないかもしれない…。
耐えきれず、それとなくHさんの背景を伺ってみると、返ってきたのは想像していなかった過去でした。
以前は仕事一筋で、自分の時間が全く取れないほど過酷な環境に身を置いていたこと。自分の人生を誰かのために、あるいは生きるために、必死に捧げてきた人だったのです。
Hさんが「世間知らず」に見えたのは、それだけ一途に、目の前の現実を生き抜いてきた証だったのかもしれません。
50代、恋よりも「安心」を選びたい今の私

2度目の約束。ドキドキよりも「安心」を
今月末、私たちは2度目となる会う約束をしています。
Hさんに会って、胸がときめくようなドキドキはありません。でも、その「ドキドキしないこと」が、今の私にはとても心地よく、安心できるのです。
「まだHさんの魅力に気づいていないだけなのかもしれない。」
もやもやとした霧は、まだ完全には晴れていません。 けれど、今度は少しだけ心を開いて、Hさんの「持っている優しさ」をじっくり見つめてみようと思います。
50代から始めたマッチングアプリの奮闘ぶりについて、初めて書いた記事もぜひ読んでみてください。

最後まで読んでくれてありがとう!


